ものすごくよくできたプロモーションビデオだった。シーンとシーンのつなぎが軟弱で、ストーリーを伝えるべき映画としては既に成り立っていないような気がする。原作読だ私ですら??なシーンが多かった。特にハリーたちがどうしてセストラルに乗らなければならなかったのかあれじゃ全然わからないでしょう(アンブリッジに箒を取り上げられていたのです)。チョウも完全に泣きを見る立場にされてしまって可哀想。そして予言のくだりはどうなった? 予言をちゃんと説明しないとヴォルデモート卿がなぜあんなにハリーに固執しているのかとかダンブルドアがトレローニーを雇用しているのかとかわからない。あんな長いキスシーンを挿入するぐらいならシリウスの母親の顔なりシリウスの鏡なレグルスなりりリリーなり出ーせーよー。
演出も微妙。今回初登場の魔法省は完全にやりすぎだと思う。特にラストのバトルシーンはセットに重厚さがなく、あれじゃファンタジーではなくSFだよ! お子様が安っぽい青春ドラマのように集団で駆け寄ってくるシーンもださっ。今回の監督は最終作まで続行するらしいけれど何とかして貰いたい。俳優に金かけて、CGに金かけて(でも今回のCGは汚い)、監督がこれじゃ全部ぶち壊しって感じ。ベラトリックスは迫力があって本当に呪いかけられそうな勢いはいいんだけどベラってあんなヤンキーキャラだったの? なんでシリウスを殺した後に悲しそうな顔をしているの? ハリーは昔の騎士団の写真を見せられてなんで笑っているわけ? ヴォルデモート卿は前作の方がよっぽど怖かったなあ。目新しいせいもあるけど不気味なアンブリッジや迫力あるベラトリックスの方が怖かった。特殊メイク顔より素顔のお姉さま方の方が怖ろしいってどうよ。今回から脚本まで変わってしまったのですね…。もうダメだこのシリーズorz
それでも英国俳優の見本市というか総力戦みたいになってきたのは見た目に嬉しい。今回のゲイリー・オールドマンは今までに比べて出番が多かったけれど、アラン・リックマン、エマ・トンプソン、マギー・スミスの扱い方がもったいない。てかデイム・マギーがめっきり老けこんでいたけれど大丈夫でしょうか。ヘレナ・ボナム=カーターは今後出番が増えそうなのでとりあえずOKです。見せ場があったのはイメルダ・スタウントンだけかな。「ヴェラ・ドレイク」は見ていないので未だに「
十二夜」のうざい女中のイメージなのですが、今回のキャラはそんな印象を軽く吹き飛ばすほどの悪女でした。
お子様組は全体的に可もなく不可もなくかなあ。あまりにも思い入れなくて逆に申し訳ないです。双子がかっこよくなっていたのは◎。新顔のイヴァナ・リンチはほわーんとした雰囲気がよかったな。だけど加齢によってがらりと印象が変わりそうなタイプかも。それにしてもいつまでたっても下手くそなエマ・ワトソン、何とかならないものか…。